2016年07月03日

地理院地図のMBTilesの作り方メモ

注意!この記事はかなり古い情報です。現在のQGISとは操作方法が違いますので注意してください

タイル地図を1つのファイルで管理でき、QGISやGeopaparazziで利用できる、
「MBTiles」の作り方をメモ。
幾つかの手順があり、忘れそうなので。
尚この手順は、Windowsのみで有効です。ご了承ください。


1.QGISをインストールする


GISをインストールしておきます。
QGIS本体ももちろん使いますが、ここで重要なのは、一緒にインストールされる、

「OSGeo4w Sell」



2.地理院地図のタイルをダウンロードする


地理院地図のタイル画像をダウンロードします。
QGISで「タイルレイヤプラグイン」と「QMetaTilesプラグイン」を使ってもダウンロードできますが、
ズームレベルが場所によって合わないのか、モザイク状になってしまう箇所があるので、
ここでは、「GeopapaofflineTile」というソフトを使います。
何を隠そう、私が作ったソフトです。こちらからダウンロードできます。

QGISでタイルレイヤプラグインをつかって、XYZFreamを表示します。
必要なズームレベルのXY座標をメモして、
GeopapaOfflineTileのリストに入力し、タイルをダウンロードします。
GeopapaOffilenTileの詳しい使い方は、同梱の説明書を参照してください。

タイル地図は、Jpegでダウンロードすることをオススメします。
ファイルサイズが小さくなるので。



3.mbutilを使えるようにする


タイル地図をMBTilesに変換するためのソフトが、「mbutil」です。
コマンドラインで動くソフトですので、少し使い方が難しいです。

まずは、Githubからダウンロードします。
こちらのGithubページを開いて、「Clone or Download」ボタンをクリックし、
zipファイルをダウンロードします。
適当なフォルダに保存し解凍しますが、できるだけ簡単なフォルダのほうが後で楽です。
ここでは、「D:\mbutil」に解凍したとことにします。

次に、mbutilをpythonにインストールします。
この手順は、初めの1度だけでOKです。
QGISをインストールした段階で、Pythonは使えるようになっているはずです。

  1. スタートメニューの「QGIS Essen」の中にある、「OSGeo4w Sell」を開きます。
  2. 「d:」と入力します。
  3. 「cd d:\mbutil」と入力し、対象フォルダを「d:\mbutil」に変更します。
  4. 「python setup.py install」と入力します。
  5. メッセージが表示されて、mbutilがインストールされました。
  6. 正常にインストールされている場合、「python mb-util -h」と入力すると、
    ヘルプが表示されます。
====2017・8・15追記====
※Setup.pyが更新されて、QGIS2.1xのOSGeo4w Sellではエラーが出る場合があります。
Image 1.png
↑エラー画面

この場合、こちらの「Setup_old.zip」をダウンロードして、
解凍して「mbutil」フォルダにおいてください。
そして、上記4コマンドを「python setup_old.py install」としてください。
=======================


4.mbutilでタイル地図をMBTilesに変換する


GeopapaOfflineTileでダウンロードした地理院地図のタイル画像を、
日本語の含まないフォルダに保存します。
ここでは、「d:\tile」に保存したとします。
「d:\tile」の直下にズームレベルごとのフォルダが有る状態です。

次の手順で、mbtilesに変換します。
dドライブの直下に、「chiriin.mbtiles」というファイルを作成します。
  1. スタートメニューの「QGIS Essen」の中にある、「OSGeo4w Sell」を開きます。
  2. 「d:」と入力します。
  3. 「cd d:\mbutil」と入力し、対象フォルダを「d:\mbutil」に変更します。
  4. 「python mb-util --image_format=jpg d:\tile d:\chiriin.mbtiles」と入力します。
  5. 変換が始まります。(コマンドがたくさん流れていく)
  6. 変換が終了すると、MBTilesファイルが作成されています。
※今回のタイル画像がjpegなので、オプションに「--image_format=jpg」と入力しています。

作成されたMBTilesファイルをQGISにドラッグして、内容を確認します。






posted by kouichi at 17:48| Comment(0) | GISその他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月17日

基盤地図情報から傾斜区分地図を作る(その2)

注意!この記事はかなり古い情報です。現在のQGISとは操作方法が違いますので注意してください



<QGISに標高データを表示する>


QGISを入手していない場合は、右の「GIS関係リンク集」の「QGIS WIKI」からダウンロードして下さい。

QGISは、Ver1.7.2で説明します。


QGISを起動し、「ラスタレイヤの追加」で前の手順で作成した「merge.tif」を選択します。

エクスプローラから「レイヤ」に直接ドロップしてもOKです。

  ↓

Image 2011_12_17_001028.jpg

  ↓

Image 2011_12_17_001134.jpg


開くと、グレーの四角が画面に表示されます。

  ↓

Image 2011_12_17_001257.jpg



<プロジェクトの測地系を設定する>


表示された標高データは、変換時に指定した座標系になっています。

しかし、プロジェクト(地図全体)の測地系は設定されていないので、

標準では「WGS84」になっています。

標高データの測地系と、プロジェクトの測地系を合わせます。


レイヤ名を右クリックし、「レイヤのCRSをプロジェクトに設定する」を選択します。

  ↓

Image 2011_12_17_002024.jpg


これで、プロジェクトの測地系が標高データとおなじになりました。

一応「設定」→「プロジェクトのプロパティ」で確認しておきます。

  ↓

Image 2011_12_17_002223.jpg


他の測地系のデータを同時に表示する場合には、

「オンザフライCRS変換を有効にする」にチェックを付けておきます。

データの測地系が正しく設定されていれば、変換されて同じ地図上に表示されます。

  ↓

Image 2011_12_17_002745.jpg



<傾斜区分図を作成する>


「ラスタベース地形解析」プラグインを使用して、傾斜区分図を作成します。

「プラグイン」→「ラスタベース地形解析」を選択して下さい。

  ↓

Image 2011_12_17_003914.jpg


このプラグインが表示されない場合は、

「プラグイン」→「プラグインの管理」で「ラスタ空間解析プラグイン」にチェックを付けてください。

  ↓

Image 2011_12_17_003928.jpg


ダイアログが表示されたら、

解析手法を「傾斜」にして、入力レイヤに変換するレイヤ名を選択します。

出力レイヤに保存するファイル名を入力するのですが、

フォルダ名に日本語があると変換できません。

また、ファイル名に日本語を使うと文字化けします。

なので、出力するフォルダ名、ファイル名は、すべて半角英数文字で設定します。

「結果をプロジェクトに追加する」にチェックを付けておくと、

ファイル作成後、地図に追加されます。

  ↓

Image 2011_12_17_005424.jpg



新しいレイヤが追加されたら、「merge」レイヤを非表示にします。

  ↓

Image 2011_12_17_005637.jpg


新しく追加したレイヤ名をダブルクリックし、プロパティを表示します。

  ↓

Image 2011_12_17_005758.jpg


「スタイル」タブの「カラーマップ」を「カラーマップ」にします。

  ↓

Image 2011_12_17_005834.jpg


「カラーマップ」タブを選択し、「エントリを追加」をクリックします。

ここで、角度ごとに色を設定していきます。

  ↓

Image 2011_12_17_010041.jpg


数字部分をクリックして、0から10度刻みで数字を入力していきます。

  ↓

Image 2011_12_17_010306.jpg


0は白、10は青、20は緑、30は黄色、40はピンク、50は赤、それ以上は黒

に設定します。

(角度や色は自由に変更しても構いません)

  ↓

Image 2011_12_17_010716.jpg


「OK」ボタンをクリックすると、角度ごとの色分けがされています。

  ↓

Image 2011_12_17_010923.jpg


起伏がわかりやすいように、陰影起伏図と重ねてみます。

前の手順で作成した「merge_sh_img.tif」を「ラスタレイヤの追加」で追加します。

  ↓

Image 2011_12_17_011156.jpg


レイヤの順番を入れ替えます。

  ↓

Image 2011_12_17_011218.jpg


傾斜区分図のレイヤをダブルクリックし、プロパティを表示します。

「透過性」タブの「全体の透過率」を50%くらいにします。

  ↓

Image 2011_12_17_011236.jpg


これで、陰影起伏図と重なって、地形がわかりやすいくなりました。

  ↓

Image 2011_12_17_011433.jpg


この他、等高線や林小班などを重ねると、もっとわかりやすい地図になります。


今回作った傾斜区分図は、

0〜10度までは「青」、

10〜20度までは「緑」

20〜30度までは「黄色」

30〜40度までは「ピンク」

40〜50度までは「赤」

50〜90度までは「黒」

に色分けしました。


林業専用道や森林作業道を計画する場合、25度以下くらいの横断傾斜の箇所を選定するので、

今回の地図だと「青」、「緑」、「黄色」の部分を通る計画をすれば、安い経費で計画できるということです。


現地の踏査を行う前に、この地図で線形の候補を設定しておけば、

現地踏査も少しは楽になるかもれません。


QGISでは、レイヤをGPXファイルに変換できます。

GPSにQGISで設定したラインをいれて、現地に行けば更に踏査が捗るでしょう。









posted by kouichi at 00:36| Comment(6) | GISその他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月16日

基盤地図情報から傾斜区分地図を作る(その1)

注意!この記事はかなり古い情報です。現在とは操作方法が違いますので注意してください

林業ニュースさんに紹介されたので、すこしヤル気を出して、

数回に分けて、「基盤地図情報から傾斜区分地図を作る」を説明していきたいと思います。



<国土地理院から標高データDEMを入手する>


国土地理院の「基盤地図情報ダウンロードサービス」から標高データを入手します。

以前は自由にダウンロードできたのですが、現在はユーザー登録を行う必要があります。

ユーザー登録を行い、ログインすると次の画面になります。

「JPGIS(GML)形式を選択します。

  ↓

Image 2011_12_16_221501.jpg


地図の種類と、場所を選択します。

地図の種類は「10mメッシュ標高」を選択します。

場所は、必要なところを選択して下さい。複数選択することも出来ます。

選択したら、「次へ」をクリックします。

  ↓

Image 2011_12_16_221904.jpg


そのまま、選択した都道府県全体をダウロードすることも出来ますが、

必要な部分のみ地図で選択することも出来ます。

北海道など広い都道府県は、一括のダウンロードはできないようです。

  ↓

Image 2011_12_16_222416.jpg


「地図から選択」ボタンをクリックすると、

地図からダウンロードする場所を選択できます。

はじめに地図の上にあるコンボボックスで都道府県を選び、

ある程度地図を拡大すると、メッシュが表示されます。

「メッシュ選択」をクリックすると、

地図からダウンロードしたい場所を選択できます。

  ↓

Image 2011_12_16_222906.jpg


「ダウンロード」をクリックすると、次の画面になります。

右の「ダウンロードボタンをクリックして、

データをダウンロードしてください。

  ↓

Image 2011_12_16_223434.jpg


ダウンロードしたら、Zipファイルを解凍し、

1つのフォルダにファイルをまとめます。


<標高DEMデータ変換ツールを入手し、データの変換を行う>


基盤地図情報標高DEM変換ツールを、株式会社エコリスのページからダウンロードします。

便利なツールを開発して頂き、感謝です。

「ダウンロードはこちら」をクリックし、「demtool.zip」をダウンロードしたら、

解凍し、「変換結合.vbs」を実行します。

投影法、座標の系番号を入力します。

  ↓

Image 2011_12_16_233039.jpg

  ↓

Image 2011_12_16_233053.jpg


段彩図と陰影起伏図を作成しますか?と聞いてくるので、「はい」を選択します。

スケールは25000のままでいいです。

  ↓

Image 2011_12_16_233306.jpg

  ↓

Image 2011_12_16_233316.jpg


海域の標高は0なので「はい」を選択します。

  ↓

Image 2011_12_16_233341.jpg


黒い画面が表示され、変換が始まります。

  ↓

Image 2011_12_16_233408.jpg


ファイルの数にもよりますが、30分から1時間くらいかかるときもありますので、

気長に待ってください。

終了するとメッセージが表示されます。


作成されたデータで傾斜区分図に必要なものは、

「merge.tif」(標高図)と「merge_sh_img.tif」(陰影起伏図)だけです。

それ以外のファイルは削除しても構いません。




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posted by kouichi at 22:50| Comment(0) | GISその他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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